● 1枚の写真が持つ意味の大きさ
今回は写真の技術的なことではなく、つい最近ご納品したお客さまより、お伺いしたお話しをしたいと思います。
もう定番となったレストランウエディング。最近では一軒家貸し切りというのがあり、そのご新郎ご新婦も箱根の有名な一軒家レストランで挙式披露宴を挙げられる予定で、約2カ月前に私どもにスナップ撮影と大型カメラ撮影をお申し込みいただきました。
お打ち合わせなども滞りなく終了し、後は披露宴当日を迎えるだけでしたが、1週間前になって突然ご新婦さまより”手焼き写真集もお願いしたい”とお電話をいただきました。私どもの最も自信持っている写真集ですので、お打ち合わせの時に、お薦めはしたのですが、何分箱根の一軒家レストランということもあり、お二人が考えていた予算の限度いっぱいなってしまったということで、ご注文いただかなかった経緯がございました。
お話しを伺うと、お母様から”写真は残しておいた方がいい。将来、ケンカしたりいろいろ悩んだりしたときに、この人でよかったんだろうかと思うことは必ずある。だけど結婚式の写真を見返すたび、「ああ、この時はあんな気持ちだったんだなぁ」と思い出すことができて、また気持ちを新たに持つことができた”という電話をもらい、追加注文したいということでした。ちょっと古い話ですが、山口百恵の”秋桜”という歌の中にある、娘を嫁に出す母親がアルバムを開いて幼い日の思い出話しをして涙を流す、という歌詞を思い出してしまいました。
普段から”1枚の写真が持つ意味の大きさ”は十分に肝に銘じているつもりでしたが実際にお客様からお話しを伺うと、改めて身が引き締まる思いをいたしました。

1へ

3へ